父を想う

当院の先代、新野正憲はいわゆる仕事人間でした。帰って来るのは子供が寝たあと、一緒に夕飯を囲むのは珍しいことでした。厳しい人で、私達子供が少し外れたことをすれば、手が出るような世代の人でもありました。私達が寝る頃に帰ってきても、私達は喜ぶどころか急いで寝床に入り、寝たふりをするほど。子供から何か話をしても、逆に説教調になったり怒られていた記憶が多く、とても怖い存在でした。
が、なぜか仕事に対する姿勢や考え方には、無意識のうちに尊敬や共感をしていたのでしょう。小さい頃から仕事をする人になりたい、医者になりたいという気持ちは変わらず、また医者になって選んだ科も父と同じになりました。遺伝子のなす技でしょうか。最終的に父を師匠に同じ道を歩んでおりますのが、今でも不思議な気持ちです。